漆について

2025-06-26 15:46:00

漆が学べるところ

よくお客様に「どこで漆を学ばれたの?」と聞かれます。

私は、香川県の漆の学校で学びました。

3年間、普通の学生のように、月から金まで、朝から夕方までびっしりでした。

私の知識では、漆だけの専門学校のようなところは、

香川県と、石川県だけのはずです。

他に伝統工芸学部、漆学科みたいなところは

日本全国ちょこちょこあります。(陶芸科とか、織物科なども併設)

沖縄にもあり、お邪魔したこともあります。

県によって、技法が様々ありますが、

香川県は彫ることと、色漆を使うことを得意としていました。

なので、うちのギャラリーには緑色とか、黄色、青色の漆の品が置いてあります。

「漆って黒と赤だけかと思った」とよく言われるのですが、

漆の樹液(茶色)に、顔料や染料を入れるので、色々な色が出来ます。

しかし、ベースが茶色なので、すこし濁るというか、落ち着きが出ます。

特に白色はベージュな感じの色に基本なります。

上品で、柔らかな印象な漆の色々です。

2025-05-01 12:46:00

日本(本州)の漆と石垣島の漆。

私の知ってる限りでは、樹液として利用されている漆の木は、世界で2種類のようです。

日本、いわゆる内地で採れる漆(中国産や韓国産?)も同じのはず。

寒さが厳しくても育つ漆です。

もう一つは、東南アジアで採れる漆です。

ベトナムや、ミャンマーに行かれた方はご存じと思いますが、

よくお土産物屋さんで漆の製品を見ます。

この漆はゴムのような感じが強く、日本や中国の漆と感触がかなり違うようです。

昔、石垣島にあったであろう漆の木、気候的に、こちらの東南アジア漆ではないかと

推測しますが、もしかして、独自の生態を持つ、石垣漆の可能性も捨てきれません。

2025-04-02 15:54:00

石垣島に漆はあるの?

「石垣島に漆はあるの?」と良く聞かれます。

答えは「ない」ですね。

昔は「うるしやま」という名の山があったそうなので、

あったらしい(栽培していた?)とは聞いています。

もしかしたら誰も知らないだけで、山の奥にひっそりと生息しているかもしれません。

地元の方のいう「うるし」は、いわゆるハゼで、

石垣島では珍しく紅葉してくれるので、私たちの目を楽しませてくれます。

ちなみにマンゴーもウルシ科なので、かぶれに弱い方は

食べ過ぎるとかぶれます。

うちの庭で漆の株を植えたこともあったのですが、

気候が合わないのか、消滅しました。残念です。

 

2025-03-13 15:09:00

漆について

漆とは、ウルシの木の樹液です。木の樹液をもらって、漆のものを作っているのです。

Forestale Unoではほぼ全ての器が漆器で、

2階には漆のギャラリーがあります。

意外とそんなお店は日本全国、滅多にないと思います。

漆器制作に手間が掛かり、値段がどうしても高くなってしまうからなのと、

漆器のお手入れが大変だと思われているからだと思います。

(うちはオープン10年で、ずっと漆器をガチャガチャ使ってますけど全然大丈夫です)

後は漆職人自体が全国的に見て少ない(石垣島で多分私一人のはずです)からですかね。

せっかくなので少しずつ、漆について書いてゆこうと思います。

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